石神はどこからみても正しいとしか思えない答えを考案し、警察に掲示し、自分が犯人でストーカーであると思わせて出頭します。
皮肉にも石神が警察に出頭するという手段をとらざるを得なかったのは、湯川がトリックに気がついたためなんだけど。
主人公石神の献身ぶりはすごいです。
恋人でも何でもない女性が犯してしまった殺人を隠すために、彼女のアリバイを作るために、別の殺人を犯し、すべての罪を自分がかぶって出頭し、女性が他の男性と幸せになることを望んでいます。
ある意味すごい純愛小説です。そしてちょっと切ない。
どうして石神がここまで靖子に尽くすことができたのか、最後の方でちょっと描かれています。私には靖子がそこまで魅力的な女性には思えなかったので、少しだけ納得したような、でもやっぱりよく分からないような。たまたま石神を自殺から救ってくれたのが靖子とその娘の美里だっただけなのかな。天才の考えることはときに分かりません。
自分が犯人だという自供内容が嘘だと警察が証明できないと確信し、自分は勝ったと石神は思います。
でも、石神の答えは最後の最後で崩されてしまうんです。
湯川から真実を告げられた靖子が、警察にすべてを話すことによって。
完璧な理論は感情で覆されたっていうことになるのかな。
「あたしたちだけが幸せになるなんて……そんなの無理です。あたしも償います。罰を受けます。石神さんと一緒に罰を受けます。あたしにできることはそれだけです。あなたのためにできることはそれだけです。ごめんなさい。ごめんなさい」
結局靖子も美里も幸せになれなかった。
靖子のこの言葉を聞いて、石神はどう感じたのかな。
最後はすごくよかったです。石神や湯川の感情が伝わってきます。
前2作ではクールな湯川ですが、コレではちょっと感情的な面も描かれてます。
ミステリとしてどういう評価になるのか私にはよく分かりませんが、登場人物の心の動きなんかがうっとおしくない程度に描かれていて、私的にはなかなか好みの作品でした。
映画では石神は誰がやるんでしょ。この際もともと湯川のモデルだったという佐野史郎とかでいいんじゃないかなあとも思います。福山雅治と年違いすぎるかな。
ていうかこの記事なが。。。
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